時間と心の余裕を得るには

悩むよりも笑顔を選択しよう

介護の現場に限らず仕事への復帰にあたり、家事や育児と両立できるのかと悩んでいる人は多くいるでしょう。また実際に仕事へ復帰したものの、家事・育児との両立がこんなにも大変だったとは…という予想以上の負担に頭を抱えている人も多く、それが理由で再び離職するというケースも中にはあります。しかも、そのような悩みで精神的にも物理的にも負担が大きいのは、往々にして女性というのが現状です。
仕事は生活の糧ではありますが、女性が社会と接点をもち、自分の才能やこれまでの経験を活かして活躍できる場でもあります。理想とするキャリア、関わりたいプロジェクト、多くの人との出会いなど、個々人が仕事に求める大切なものもあるでしょう。家事や育児のためにこれらを泣く泣く諦めるのは、自分の人生を大切にしないというのと同等かもしれません。働くには仕事・家事・育児の両立が必須ではありますが、女性が全て担う必要はないのです。「両立」のために、お金を支払って外部に頼む「アウトソーシング」という選択をするのも一つの方法だといえます。
家でもやることが多くて家族とゆっくり向き合えない、イライラしがち、それに対して自己嫌悪感を抱くという負のスパイラルに陥るのは、自分にとっても家族にとっても好ましくありません。それよりも仕事を頑張りつつ、家では家族と笑顔で過ごせるよう、家事・育児をアウトソーシングして負担を減らしてみてはいかがでしょう。

家事・育児の必要経費と割り切る

実際に家事・育児にアウトソーシングを取り入れるとなると、やはり気になるのはコストです。それに加えて「お金を払って他人にやらせるなんて」と引け目を感じる妻や、「単なる甘えじゃないか」と批判する夫が多くいるのも現状でしょう。まずは、妻や母親が家のことを全て担う必要はないという認識を夫婦で共有することが大切です。方法としては、妻側が「こんなにも負担が大きいんだよ」「私も家計にこれだけ貢献しているんだよ」ということを感情論ではなく説明したり、やるべきことリストや家計簿等の目で見える形で提示したりすると理解を得やすいでしょう。そのうえでアウトソーシングがもたらすメリットに目を向けると、コストというよりも家事・育児の必要経費という見方ができるかもしれません。
ときおり、アウトソーシング費用は妻の収入の範囲内で支払い、夫には「私が払っているんだから文句言わないでね」というケースが見られます。これが悪いわけではありませんが、そうなるとやはり女性側の経済的負担が増し根本的な解決にはなりません。それよりも夫婦で「二人で働くのが当たり前」という認識を持てるよう歩み寄り、アウトソーシング費も夫婦の家計から捻出する方が賢明です。夫も妻もそれぞれやりたい仕事がある、叶えたい夢がある、二人とも子供のために頑張っているという連携意識をもって、アウトソーシングを活用するのが共働きを続けるコツだといえます。

自己実現の手段としても注目

アウトソーシングを利用して得た時間と心の余裕は、きっとあなたと家族に豊かなひとときをもたらしてくれるでしょう。その日のことを家族でゆっくりな話す、レジャーを楽しむ、趣味に没頭する、資格等の勉強をするなど、さまざまな使い方が可能です。家事・育児のアウトソーシングは、家族の笑顔のため、自分の夢を叶えるための賢い手段として大いに利用価値があります。仕事・家事・育児の両立に向け、ぜひお役立てください。